最後の1冊


先日、私の本が出版社より送られてきました。なにかと思ったら、絶版のお知らせ。1万部発行していただいた、最後の1冊とともに、そのお知らせは届きました。これは幸せなことですね〜。
というのも、最近の出版業界では、2、3年で絶版にしてしまい、倉庫に残された本は断裁といって切り刻まれ、捨てられるか、古紙として売られます。
私は自力な販売ルートもあるので、そうなる前になるべく買い取るようにしているのですが、著者が知らぬ間に絶版になっていることもあり、買い取ることができなかった本もありました。
私のこの本が発行されたのは、8年も前。このご時世ならとっくに絶版になっていてもおかしくないのですが、最後まで売り切っていただき、ほんとに最後の1冊が私の手元に残されました。
出版社としてはいつまでも売れない本を倉庫に置いておくより、さっさと見切りをつけて新しい本を作ったほうがいいというところが多くなってきています。長く読んでいただくことを考えて作った私としては、長年地道に売っていただいた、文化出版局さんにとても感謝しております。